2026-07-01

-ナ・ウンジョン法務法人(有限)テリュン弁護士 法律コラム
最近、教権侵害と学校暴力の問題が社会的な議論となり、より強力な対応体制を求める声が高まっている。こうした雰囲気の中、ネットフリックスのドラマ「チャム教育」は、既存の制度では解決できない問題を痛快に懲らしめ、大衆の共感を得ている。作品中の「教権保護局」は強大な権限を基に、学校暴力の加害生徒や悪質なクレーム保護者を直ちに制裁する。現実では見られない解決方式であるだけに強いカタルシスを与えるが、現実の法はドラマとは全く異なる原理で作動する。
作品中の「ウジンの母」エピソードは、今日の教権侵害問題を象徴的に示している。教師の個人連絡先に繰り返し連絡し、正当な生活指導を問題視してクレームを入れたり、教師を情緒的児童虐待で告訴したりする姿は、実際の教育現場でも珍しくない実態だ。しかし作品中の組織が現場で直ちに責任を確定し制裁するのとは異なり、現実では誰にもそのような権限は許されていない。
ドラマと現実が最も大きく分かれる点は、まさに事実関係を確認する方式だ。現実の学校暴力事件は善悪が明確に区分されない場合も少なくない。特に団体チャットルームやSNSを通じたいじめは密かに行われるだけに、カカオトークの会話、投稿、録音記録、相談記録、診断書、周辺者の供述など様々な資料を総合して事実関係を判断することになる。実際の実務でも、学校暴力措置に不服して行政訴訟につながったり、民事・刑事紛争に拡大したりする事例が少なくない理由も、このように事件の事実関係をめぐる争いが続くためだ。
このため、現実の学校暴力事件は法律が定めた複雑な手続きに沿って進められざるを得ない。学校の専任機構または専任調査官が事実関係を調査し、専任機構で校長自体解決の可否を審議する。その後、事案の性格上、校長自体解決の要件に該当しない場合や被害生徒側が校長自体解決に同意しない場合、教育支援庁の学校暴力対策審議委員会が学校暴力に該当するか否かと被害生徒・加害生徒に対する措置を審議・議決し、教育長が学校暴力対策審議委員会の決定を基に措置を下す。その措置に不服する場合は行政審判または行政訴訟につながることがある。場合によっては民事上の損害賠償請求や刑事手続きが並行されることもある。手続きが長く複雑に感じられるかもしれないが、これは加害者と被害者、教師すべてに十分な意見陳述の機会を保障し、事実関係を客観的に確認するための装置だ。法が迅速性より手続き的正当性を優先する理由もここにある。
その基本的な土台には、憲法が適法手続きを国家権力行使の基本原則として求めるという点がある。憲法第12条は適法手続きの原則を規定しており、第37条第2項も国民の自由と権利を制限するには法律に根拠を置かねばならず、その本質的な内容を侵害できないと定めている。生徒と保護者も憲法上の基本権の主体であるだけに、特定の機関が事実関係の確認と防御権の保障なしに直ちに制裁を加える構造は、憲法上の基本権保障の原則と衝突する可能性が高い。結局、問題は教権保護局という組織の存在自体ではなく、どのような権限をどのような手続きで行使するよう設計するかにある。
教師を保護するための制度もすでに整えられている。教員の地位向上および教育活動保護のための特別法により教権保護委員会が運営されており、被害教員に対しては心理相談および助言、治療および治療のための療養、その他の治癒と教権回復に必要な措置をとらねばならない。また管轄庁は、教育活動侵害行為が関係法律の刑事処罰規定に該当すると判断すれば、行為者を管轄捜査機関に告発できる。それでもドラマ中の教権保護局が大きな反響を得る理由は、制度が存在しないからではなく、現場で体感する保護のスピードと実効性が依然として不足していると感じる人が多いためだ。
結局、「チャム教育」が投げかける問いは、単に教権保護局を作るかどうかの問題ではない。現実の課題は、ドラマのように例外的権限を付与した組織を新設するよりも、既存の手続きを迅速でありながらも公正で実効性あるものに作動するよう改善することにある。学校暴力と教権侵害の事件で教師と生徒を実質的に保護するのは、強大な権限そのものではなく、忠実な事実関係の確認と客観的な証拠に基づいた判断、そしてそれを裏付ける公正で実効性ある手続きだという点を忘れてはならない。
イ・ドンオ記者 (canon35@mt.co.kr)
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ドラマ「チャム教育」の教権保護局、現実で実現が難しい理由とは? (リンクへ)
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