2026-07-24

-キム・ギョンファン法務法人(有限)大輪弁護士 法律コラム
最近、ある大型医療機関が交通事故患者の自動車保険診療費を不当請求したという疑惑で警察の捜索差押えを受けた。まだ捜査が進行中の事案で具体的な事実関係と法的責任は確定していないが、今回の事件は自動車保険診療が単純な保険請求問題を超えて刑事事件に発展しうることを再確認させた。特に医療機関は医療法だけでなく、保険詐欺防止特別法、自動車損害賠償保障法、自動車保険診療報酬に関する基準が同時に適用される領域である以上、病院長と保険請求の実務担当者は関連する法的基準を正確に理解する必要がある。
保険詐欺防止特別法第8条は、保険事故の発生・原因または内容に関して保険者を欺いて保険金を取得したり第三者に保険金を取得させる行為を保険詐欺と規定しており、これは機関も例外ではない。ただし医療機関に対する保険詐欺捜査は「処方量が多かった」という理由だけでは成立しない。加えて自動車保険診療は自動車損害賠償保障法第15条に基づき保険会社が診療費を負担するが、医療人の診療裁量まで無制限に認めるわけではない。国土交通部の「自動車保険診療報酬に関する基準」もまた、医療人は患者の症状と傷病に応じて必要な診療と処方をしなければならないという点を前提としている。
特に交通事故患者に施される韓薬処方や薬鍼、推拿療法などは医療人の専門的判断が尊重される領域だが、その判断もまた診療記録と医学的根拠で立証できなければならない。同一の症状であるにもかかわらず画一的な処方が繰り返されたり、処方の理由が診療記録簿に具体的に記載されていなければ、保険金請求の適正性自体が捜査対象になりうる。
実際の保険詐欺事件で捜査機関が最初に確保する資料もまた診療記録だ。医療法第22条は医療人に診療記録簿を事実どおり作成・保存するよう義務を課しており、刑事手続きではこの診療記録が処方の適法性と医学的必要性を立証する核心的証拠となる。捜索差押えが進行するとEMR、処方箋、看護記録、映像資料、自動車保険請求内訳、電子医務記録のログ記録まで一緒に分析される場合が少なくない。特に特定の処方がすべての患者に同一のパターンで繰り返されたか、診療記録と保険請求の内容が一致するか、病院内部で処方や請求を一律に管理・指示した状況はないかが主要な捜査対象となる。
大型病院の関係者が特に留意すべき点は、保険詐欺事件の責任が医療人個人のみに限定されないということだ。特定の診療科や保険請求部署で長期間同一の請求方式が繰り返され、これを病院レベルで管理または黙認した状況が確認される場合、医療機関の運営陣まで捜査範囲が拡大する可能性を排除しがたい。加えて自動車保険患者の比重が高い医療機関であれば△自動車保険診療報酬基準に対する定期教育△処方適正性に対する内部点検△保険請求前の事前検討手続き△診療記録作成基準の標準化などコンプライアンス体系を備えることが必須だろう。
車両事故に関連する診療と処方は医療人の専門的裁量が幅広く認められる領域だ。しかしその裁量はあくまで客観的な医学的必要性と充実した診療記録を前提に保護される。医療機関が保険詐欺リスクを予防する最も効果的な方法は捜査後の対応ではなく、平素から法令と診療基準に符合する処方体系と内部統制システムを構築することだ。最近の捜査は医療機関に保険請求の適法性を再点検せよという警告であり、医療法と保険関連法令を包括するコンプライアンス体系の重要性を気づかせる契機となったことを認識すべきだろう。
イ・ドンオ記者 (canon35@mt.co.kr)
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捜索差押えに発展した車両事故…大型病院が点検すべき保険詐欺リスクとは? (リンク)
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