2026-07-10

-チョン・サンヒョク法務法人(有限)テリュン弁護士 法律コラム
重大災害処罰法が施行4年目を迎えたが、産業現場の死亡事故はなかなか減っていない。事業主の安全保健措置義務違反に伴う死亡者は2022年623人、2023年597人、2024年589人と緩やかな減少傾向を見せているが、その幅は微々たるものだ。こうした停滞を狙って最近、大法院量刑委員会が動いた。重大災害処罰法違反犯罪に対する別途の量刑基準の策定に着手したのだ。量刑基準は法的拘束力はないが、裁判官が宣告時に実質的に参考にするガイドラインだ。これまでこの基準がなく、裁判官ごとに量刑の偏差が大きく、「生ぬるい処罰」論争が繰り返されるという指摘が多かった。実際に法施行以降、2024年末までに確定宣告された31件のうち実刑は4件にとどまった。
新設される量刑基準の骨子は二つだ。一つは犯罪群の再編だ。従来の「過失致死傷・産業安全保健犯罪」量刑基準に重大災害処罰法違反が別途の大類型として追加され、下位類型は重大産業災害致傷(負傷)と重大産業災害致死(死亡)に分けられる。もう一つは再犯加重規定だ。重大産業災害犯罪で刑が確定した後、5年以内に同一犯罪が再発すれば、量刑の上限・下限がいずれも1.5倍加重される。処罰前歴のある経営責任者にとっては、次の事故がすなわち実刑を意味しうるという意味だ。ここに今回の量刑基準は懲役刑にのみ適用される。法人罰金がこれまで相対的に低い水準にとどまってきた一方、経営責任者個人の身体的自由を拘束する刑事責任は今後さらに実質的に科される見通しだ。
量刑基準が新設されれば「軽い処罰」を期待するのはより難しくなる。では企業は今、何を点検すべきか。
第一に、安全保健管理体系が実際に作動しているかどうかだ。重大災害法第4条は経営責任者に人員・予算・安全保健管理体系の構築義務を課す。これまでの無罪判決を貫く論理は一つだった。単に書類が存在したからではなく、その書類どおりに実際に履行されたことを裁判所が認めたからこそ無罪が可能だった。カギはマニュアルの存在ではなく、履行を裏付ける証拠だ。
第二に、リスクアセスメントの実施とその記録管理だ。裁判所は事故の予見可能性を判断する際、リスクアセスメントの記録を核心的な証拠として見る。リスク要因を事前に知りながら放置したか、異常の兆候が感知されたときに適切な対応手続きがあったかが争われる場合、この記録の有無が判断を分ける場合が多い。
第三に、事故発生直後にすぐ稼働する初期対応体系だ。雇用労働部は昨年10月の慶州の亜鉛工場窒息事故を契機に、大型事故でなくても基礎的な安全ルールの不遵守や同一類型の事故が反復される際には家宅捜索や拘束など強制捜査を積極的に活用すると公式発表した。労働部・検察・警察間のホットラインと専任捜査体系もすでに稼働中で、事故が起きればすぐに刑事手続きにつながりうる。事故の後になって対応を考えるのでは遅い。初動調査の段階でどの資料をどう提出するか、法律諮問をいつ投入するかはあらかじめ定めておく必要がある。
第四に、元請けと下請けの間の責任の所在を明確にすることだ。裁判所は経営責任者の義務を契約書の文言ではなく「実質的に支配・運営・管理する事業場」を基準に判断する。請負契約書に安全責任を下請けに移す条項を入れておいたからといって責任から自由になるわけではない。受給人を幅広く活用する事業場なら、契約書上の文言よりも実際に誰が現場の指揮・監督の権限を行使するかを基準に、請負人の安全保健義務の履行の有無を併せて点検すべきだ。
大法院量刑委員会の量刑基準新設への着手は単なる制度整備ではない。「処罰されても実刑は避けられる」という事業主の計算を崩しうる変曲点だ。安全管理はもはや費用ではなく、経営責任者個人の自由を守る最小限の条件だ。事後対応ではなく事前点検と法律諮問がいつにも増して重要になった時点だ。
イ・ドンオ記者 (canon35@mt.co.kr)
[記事全文を見る]
重大災害処罰法4年、生ぬるい処罰はもう終わり…量刑基準の新設が予告する変化とは? (リンクへ)
全分野 一目で見る
1/0
訪問相談予約受付
法律のお悩みがあれば、お近くの事務所で外国人が関わる訴訟専門弁護士にご相談ください