2026-07-13

-ソン・ドンフ法務法人(有限)大輪外国弁護士(米国)法律コラム
バイオシミラーやデジタルヘルスケアなど、韓国国内のヘルスケア企業の米国進出が活発化している。この過程で企業が最初に直面する課題は、技術開発そのものよりIP(知的財産権)管理だ。国内で検証を終えた技術であっても、米国では全く異なる評価基準に置かれる。バイオ企業は後続特許の確保と「特許ダンス」(Patent Dance)への対応が、デジタルヘルスケア企業は医療データ・ソフトウェアライセンス権利の整理が、そして両業種とも韓国本社と米国現地法人間のIP管理体制の整備が足かせとなるケースが多い。特許整備を先延ばしにして競合他社の特許侵害警告状(Cease & Desist Letter)を受け取ったり、投資デューデリジェンス段階で足を引っ張られたりする事例が後を絶たない理由だ。
こうしたリスクを減らすには、開発初期段階のFTO(Freedom To Operate)分析が出発点にならなければならない。製品がかなりの部分まで開発された後になって他者の特許を侵害しているかを確認すると、問題を発見しても設計自体を元に戻すことは難しい。特許取得の可否だけを見るのではなく、「この技術で事業を行ってもよいのか」を開発着手時点でまず検討すべきだという意味だ。
バイオ分野では後続特許戦略と特許ダンス参加の可否を一つのセットとして準備することが鍵となる。剤形の変更や適応症の拡大といった後続特許は、オリジナル開発会社の市場防御手段であると同時に、バイオシミラー企業の立場では乗り越えるべき障壁でもある。ここに米国バイオ医薬品価格競争・革新法(BPCIA)が定めた特許ダンス手続きには法的強制力がない。これは2017年のSandoz v. Amgen判決を通じて確立された原則で、参加の可否によって訴訟の開始時点や対象特許の範囲が変わり得る。特にバイオシミラー企業は、承認申請書(aBLA)が受理された後20日以内に特許資料の交換を開始するか否かを決定しなければならない。このため、承認申請以前から訴訟戦略と特許ダンス参加の可否をあらかじめ確定した企業と、申請後に対応に乗り出す企業とでは、その後の交渉力や紛争対応において相当な差が生じ得る。
デジタルヘルスケア領域では、医療データ活用の根拠とソフトウェアライセンス契約書を事業初期から別途の文書として整理しておく作業が核心だ。投資デューデリジェンスは予告なく入ってくるため、その時点でこの二つの権利関係が明確でなければ契約条件が不利に変わったり、手続き自体が遅延したりする。デューデリジェンス要請書を受け取った後になって資料をかき集め始めれば、すでに交渉の主導権を渡した状態でスタートすることになる。
本社と現地法人の間の権利整理も欠かせない。研究開発は韓国で、事業化は米国法人を通じて進める構造が多いため、どちら側が中核特許を保有し、どのような条件でライセンスを付与するのかが不明確なまま進んでしまうケースが少なくない。共同研究開発契約(JDA)上の成果物の権利帰属まで契約書の形で明確にしておかなければ、投資交渉のテーブルで肝心の事業条件を議論する前に、権利関係から整理し直さなければならない状況に陥りやすい。
結局、これらすべての準備の共通分母は一つだ。問題が表面化した後に収拾するのではなく、開発着手時点から特許・契約・研究開発記録を体系的に管理し、いつでも投資デューデリジェンスに直ちに対応できる状態を作っておくことだ。実際の投資交渉で投資家がまず確認するのも特許の数ではなく、権利帰属が明確か、第三者の権利を侵害する可能性はないかである。米国市場においてIPはもはや技術を守るための防御手段にとどまらない。投資を誘致し事業を拡大するために必要な前提条件となった。IP設計を開発戦略の一部として取り込む企業だけが、その前提条件の上に立って米国市場の扉を開くことができる。
イ・ドンオ記者 (canon35@mt.co.kr)
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